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アメリカ人が北朝鮮に英語を教えに行ってみた Vol.1

 2015/04/06 トレンド・ニュース
この記事は約 15 分で読めます。 1,187 Views

今回はIDEAS TED.COM http://ideas.ted.com/what-i-learned-from-teaching-english-in-north-korea

から興味深い記事があったのですが、和訳が無かったので全文和訳してみました。

New York Times や Haper’s 等で記事の執筆活動、

又北朝鮮のジャーナリストとしても著名なSuki Yumi氏が

北朝鮮に英語教師として赴任した時のお話です。

あまり難しい文章では無いので、英文を読むだけでもいいですし、

時間が無い方は和訳だけでも読んでみて下さい。

Lesson on essay writing エッセイの授業

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Suki Yumi氏 PUSTにて

“Essay” was a much-dreaded word among my students. It was the fall of 2011, and I was teaching English at Pyongyang University of Science and Technology in North Korea. Two hundred and seventy young men, and about 30 teachers, all Christian evangelicals besides me, were isolated together in a guarded compound, where our classes and movements were watched round the clock. Each lesson had to be approved by a group of North Korean staff known to us as the “counterparts.” Hoping to slip in information about the outside world, which we were not allowed to discuss, I had devised a lesson on essay writing, and it had been approved.

”エッセイ”という言葉は私の生徒達にとって世界で最もおぞましい言葉だった。

それは2011年の秋、私は北朝鮮のピョンヤンサイエンス&テクノロジー大 学(PUST)で英語を教えていた。

270人の若い男子生徒達と30人の教職員は私を含め福音派のクリスチャン で皆共に隔離され監視された施設で過ごしていた。

私達のクラスでの出来事は常に四方から監視されていた。

全ての授業の内容は北朝鮮政府の職員から承認を受けなければならなかった。

今まで私達が議論する事を許るされなかった外の世界の情報が授業に滑り込む事を望んで、私はエッセイの授業を考案する事にした。 そしてその考案は承認されたのだった。

Disaster 壊滅的

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I had told my students that the essay would be as important as the final exam in calculating their grade for the semester, and they were very stressed. They were supposed to come up with their own topic and hand in a thesis and outline. When I asked them how it was going, they would sigh and say, “Disaster.”

私は今学期の成績を算出する上で今回のエッセイは学期末テストと同じぐらい重要であると生徒に告げていた。そのせいで生徒たちはとてもストレスを抱えていた。 彼らは主題と概要を自分の思いついたテーマで書かなければなならなかった。私が進行状況について訪ねるとため息をつき、

「壊滅的だ」と言うのだった。


They lacked the concept of backing up a claim with evidence 主張を証明するという事の欠落

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I emphasized the importance of essays since, as scientists, they would one day have to write papers to prove their theories. But in reality, nothing was ever proven in their world, since everything was at the whim of the Great Leader. Their writing skills were as stunted as their research skills. Writing inevitably consisted of an endless repetition of his achievements, none of which was ever verified, since they lacked the concept of backing up a claim with evidence. A quick look at the articles in the daily paper revealed the exact same tone from start to finish, with neither progression nor pacing. There was no beginning and no end.
私はエッセイの重要性を強調した。なぜならいつの日かあなた達は科学者として自分の理論を証明する為に論文を書かなければならないからと。しかしながら、現実世界では何一つとして彼らの世界で証明されたものは なかったのだ。全ては偉大なリーダの気まぐれのせいだ。彼らのライティング力は彼のリサーチ力と同じぐらい発展する事を妨げられていた。ライティング力は当然たゆまぬ反復練習から鍛えられるのだが、ここではそれは証明された事がない。なぜなら彼らには主張を証明するという概念がかけているからだ。北朝鮮の日刊の記事にさっと見を通すと分かるのだが、最初から最後まで全く同じトーンであり、成り行きもペースコントロールも一切ない。そこには始まりも終わりも無かったのである。

“So this hook … what is it?” 「それでこのフックって…何?」

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So the basic three- or five-paragraph essay ― with a thesis, an introduction, a body paragraph with supporting details, and a conclusion ― was entirely foreign to them. The idea they had the most difficulty comprehending was the introduction. I would tell them that it was like waving hello. How do you say hello in an interesting way, so that the reader is “hooked”? I offered many different examples, but still they would show up during office hours, shaking their heads and asking, “So this hook … what is it?”

なので、3-5段落の基本的なエッセイ(主張、導入、主文とそれを支える 詳細、そして結論を)は彼らにとって完全に異質なものだったのだ。彼らがもっとも理解に苦しんだのは導入だ。私はそれを挨拶のようなものだと伝えた。読者を惹き付ける(Hookする)為に、どのように面白い挨拶をするのか。私は沢山の例題を彼らに課したのだが、授業時間外でも彼らは現れ、手を振るわせながら質問するのだった。

「それでこのHookって …一体どういう事?」



Capitalist angle repelled them 資本主義の拒絶

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Instead of a lesson on sources, which was not possible there, I asked that they read a simple essay from 1997 that quoted President Bill Clinton on how important it was to make all schools wired. The counterparts had approved it because it related to our current textbook theme of college education. I hoped that they would grasp the significance of the Internet and how behind they were. I also gave them four recent articles ― from the Princeton Review, the New York Times, the Financial Times, and Harvard Magazine ― that mentioned Mark Zuckerberg, Facebook and Twitter. None of the pieces evoked a response. Not even the sentence about Zuckerberg earning $100 billion from something he dreamed up in his college dorm seemed to interest them. It was possible that they viewed the reading as lies. Or perhaps the capitalist angle repelled them.

 

レッスンの代わりに参考文献を使う事は難しかったが、私は全ての学校にインターネットを普及させる事がどれだけ重要だったかという事を綴った。1997年のクリントン大統領の簡単なショートエッセイを彼らが読んでも良いかと訪ねた。「機関の人物は」それを認めた。なぜならそのエッセイの内容は彼らが使っていた教科書に関連していたからだ。私はいかにインターネットが重要という事と彼らがどれだけ遅れを取っているかという事に気付いて欲しかった。又、私は最近の記事を4つ彼らに与えた(プリンストンレビュー、ニュー ヨークタイムズ、フィナンシャルタイムス、それとハーバードマガジンから)それは、マークザッカーバックやフェイスブック、ツイッターについて述べられたものだったが、どの記事にも反応は無かった。マークザッカーバーグが大学の寮で夢をみて100億ドル稼ぎ出したという文章でさえも彼らは興味を示していないようだった。彼らにはそれらの記事が作られた嘘だと思う事が可能だったのだ。それか資本主義という観点に拒絶反応を起こしてしまったのかもしれない。

“So what kind of food does McDonald’s make?” 「それで、マクドナルドってどんな食べ物を作るの?」

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The next day, several students stopped by during office hours. They all wanted to change their essay topics. Curiously, the new topics they proposed all had to do with the ills of American society. One said he wanted to write about corporal punishment in American and Japanese middle schools. Another handed me a revised thesis: “Despite the harmful effect of nuclear weapons, some countries such as the United States keep developing nuclear weapons.” A third student wanted to write about the evils of allowing people to own guns so freely, in America. A fourth student asked me which country produced the most computer hackers; he had been taught that it was America. A fifth wanted to change his topic to divorce. There was no divorce in the DPRK, but in America the rate was more than 50 percent, and divorce led to crime and mental illness, according to him. “So what happens when people are unhappy here after being married for a while?” I asked. The student looked at me blankly. Still another student wanted to write about how McDonald’s was horrible. The same student then asked me, “So what kind of food does McDonald’s make?

 

次の日、数人の生徒達が授業外に私のオフィスに立ち寄ってきた。彼らは皆エッセイのトピックを変えたがっていた。不思議な事に彼らが提案した新しいエッセイのテーマは全て病んだアメリカ社会についてだった。ある生徒は日本とアメリカで行われている軍事制裁について書きたいという。次の生徒は『核兵器は危害が及ぶにも関わらず、アメリカを代表するいくつかの国は核兵器を製造し続けている』という主張を私に提出した。3番目の生徒はアメリカで自由に銃を所持する事が許さることの悪意について書きたいと言った。4番目の生徒はどこの国が一番コンピュー ターのハッカーを生み出しているのか聞いた。5番目の生徒はトピックを離婚に変えたいと言う。DPRK(朝鮮民主主義人民共和国)には離婚という制度はなかったのだ、しかしながらアメリカの離婚率は50%を越しそれが犯罪や精神障害を引き起こすと彼は主張していた。
「それならば、ここで結婚した人たちは結婚後に不幸せになったらどうするの?」
と私が訪ねるとその生徒は沈黙しながら私を見つめていた。
さらに他の生徒が続き、マクドナルドがいかに恐ろしいものか書きたいと言いい、
その生徒は 「ところで、マクドナルドどんな食べ物を作っているのですか?」と私に聞いたのである。

 

Citizenry whose ego was so fragile 不安定な自我を持つ一般市民

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One thing was clear. Their collective decision to switch their essay topics to condemn America seemed to have been compelled by the articles about Zuckerberg. What I had intended as inspirational, they must have viewed as boasting and felt slighted. The nationalism that had been instilled in them for so many generations had produced a citizenry whose ego was so fragile that they refused to acknowledge the rest of the world.

 

一つ確かな事がある。アメリカを非難するという彼らの集団的なトピックの変更はマークザッカーバーグの記事によって引き起こったようなのだ。私は良い刺激を与えるつもりだったのだが、彼らにとっては自慢話のように見えてつまらなかったのだ。ナショナリズムは長い年月、沢山の世代を経て彼らの中に染込んでいき、 外の世界を認める事をできないような、不安定な自我を持つ一般市民を生み出すのだ。

 

Suki Kim

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スキ・キム
韓国で生まれ育ち13歳でニューヨークへ移住。バーナードカレッジ卒後、ロンドンで学ぶ。『ニューヨーク・タイムス』『ニューズ・ウィーク』『ウォールストリート・ジャーナル』などに執筆。『通訳/インタープリター』で、2004 Gustav Myers AwardおよびPEN Beyond Margins Award受賞、PEN Hemingway Awardの候補となる。マンハッタン在住

 

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Vol.2 に続きます!

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Kazuki

Kazuki

音楽をこよなく愛する男。
幼少期をニューヨークで過ごし、帰国。カリフォルニアの大学 でマーケティングと広告を学んだ後、Hollywood の某レコードレーベルでジェネラルマネージャーのアシスタントを担当。アメリカ人アーティスト達の日本への進出に向けてのコンサルティングと翻訳業務全般に邁進。時にはバンドメンバーとして楽器演奏や作編曲業までこなす。

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  • アメリカ人が北朝鮮に英語を教えに行ってみた Vol.2

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