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5つの教科書英語が実際にイギリスで使われているか検証してみた

 2015/11/02 リアル英会話
この記事は約 8 分で読めます。 9,750 Views

英語を勉強していると、「教科書英語はおかしい」「実際には使わない表現ばかり」と言った声がよく耳に入って来ます。「中高で習う英語では何も喋れない」と言う人もいます。

しかし実際のところ、果たしてそれは真実なのでしょうか?

ネット上で「ネイティブはこんなの使わない」とよく指摘されている教科書英語の中から、5つをピックアップし、実際にイギリス人の生活の中で使われているか検証してみました。

How are you? (お元気ですか?)

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「ネイティブが使わない英語」系の記事や本に必ず登場するのが“How are you?”。もはや死語とまで言う方もいるようですが、実際はどうなのでしょうか?

答え:「イギリス英語圏ではバリバリ現役のフレーズです」

“How are you?”には若干フォーマルな印象がありますが、日常的に使う言葉としては全く間違っていません。イギリスでは挨拶代わりに相手の調子を聞くのは普通なので、むしろがんがん使っていきたい言葉です。

ちなみに“How are you?”に飽きた方はこんな聞き方を試してみてください。

How’re you doing?(元気にしてます?)

イギリスで最もよく聞く言い方がこれ。“you”の部分を人の名前などに入れ替えれば“How’s Jill doing?(ジルは元気にしてますか?)”のように他人のことも聞ける便利フレーズです。

How’re things?(調子はどうです?)

相手の体調や気分よりも状況に重点を置いた聞き方。「その後どんな感じ?」といったニュアンスにもなります。

How’s everything going? (調子はどうです?)

同上。個人的にはあまり聞かないフレーズですが、使う人はそこそこいるみたいです。

All right man, what’s happening?(よお、最近どーしてんだ?)

若い男の子が好む、かなり砕けた言い方。使う相手は慎重に選びましょう。

I’m fine, thank you.(はい、元気です)

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“How are you?”と対になって、必ず教科書に登場するのが“I’m fine, thank you. And you?”。日本国民御用達のこのフレーズですが、実際のところこれは英語圏でも使えるのでしょうか?

答え:「まぁ、使える・・・?」

“I’m fine, thank you. And you?”。文法的には何の罪もない英語なのですが、あまりに形式張っているため、このままでは少々英語不自由な印象を与えてしまう可能性は高いです。まぁ言われてみれば日本語でも「はい、私は元気です。あなたはどうですか?」という返答は、完璧すぎるが故にどこかロボット的な印象を持ちますね。

という訳でネイティブが良く使う表現としてはこのへんをあげておきます。

Yeah, I’m fine, thanks. (うん、元気ですよ。ありがとう。)

“fine”はもはや時代遅れと言う説もありますが、イギリスでは21世紀の今もなお、最も一般的な言い方です。

I’m not too bad, what about you? (悪くはないですね。そちらは?)

そもそも「元気?」と訊くのは挨拶の一部みたいなもの。相手も長い近況説明なぞハナから期待していませんので、さらりと流すくらいで丁度良いようです。

Yeah, I’m OK, yourself? (問題ないですよ。そっちは?)

英語の“OK”は日本語の「オーケー」よりも若干ネガティブ。「問題はない」くらいの意味です。

Can’t complain. (まぁまぁですね。)

直訳は「文句は言えない」。ちなみにこの意味で習う“So-so.”は現在ほぼ使われていません。



Nice to meet you!(はじめまして)

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“Hello, my name is ○○○○, nice to meet you!” “Nice to meet you, too!”と言えば、誰もがまず最初に学ぶ英会話の一つ。果たしてこの表現は自然なネイティブ英語と言えるのでしょうか?

答え:「文法的には合っているが、なんかいろいろ不自然」

あくまで私のカンですが、この文章は「こんちには、○○○と言います。初めまして。」という日本語の定番自己紹介を、むりやり英語に翻訳して誕生した表現ではないでしょうか。

第一に“Nice to meet you”の意味は、そのままずばり「会えて嬉しい」。これを「初めまして」と翻訳するのは結構な無理がありますし、そもそもこの「会えて嬉しい」と言うセリフは、イギリスでは別れ際に使う方が一般的です。

ちなみに初対面の相手に話しかける時の一般的なフレーズとしては

Hello, I’m ○○○, how’re you doing?
(こんにちは、○○○です。お元気ですか?)

 

日本語としてはやや不自然な流れですが、英語としてはこれで正解みたいです。

You’re welcome. (どういたしまして)

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英語教材の影響からか、最近“You’re welcome.”は不自然な英語だ!という風潮がみられます。これも教科書の第一課で習うような初歩的な英語なのですが、実際のところはどうなのでしょうか?

答え:「普通に使えます」

ただ、日本語ではほとんどの状況が「どういたしまして」の一言でさくっと片付くのに対し、英語では状況に応じて返答を使い分けるのが普通(あぁ、面倒臭い!)。“You’re welcome!”を多用し過ぎると不自然に聞こえるのはそのせいかもしれませんね。

ちなみに“You’re welcome!”以外でイギリス人お気に入りの表現と言えば、

No problem. (いえいえ)/It’s no problem at all.(全然構いませんよ)

大したことじゃないし、と言いたい時にさらりと使えるのがここらへん。

Don’t worry, it’s fine. (心配しないで、大丈夫ですから。)

Don’t worry about it. (そのことは気にしないでください。)

No worries! (いや、気にしないで!)

「別に良いんだよ」と相手を宥めたい時は上の3つあたりをどうぞ。

Pardon me? (何て言いました?)

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英検の必須フレーズとして教えられるのが“Pardon me?”。この呪文を何度も面接官に向かって唱えて、ぎりぎりで勝利をもぎ取ったと言う方もいらっしゃることでしょう(私もです)。

が、この“Pardon me?”も、近年では不自然な英語疑惑が浮上しています。これは実際のところどうかと言うと、

答え:「ほとんどの人は使わない」(※ただし、イギリス英語圏に限る)

イギリス人にとって“Pardon me?”はちょっとお高くとまった言い方。日本語にしてみるなら「なんと仰いましたの?」のような感じでしょうか。紳士淑女が使うイメージの言葉なので、一般人が日常的にこの言葉を使うのは若干不自然な感じがします。

では代わりにどんな言葉を使うのが良いかと言うと、

Sorry? (え、ごめんなさい?)/ What’s that? (え、何です?)

短い言葉などが良く聞こえなかった場合、咄嗟に言う一言がこちら。あまりきつく言うと失礼になるので、優しく上昇調で言いましょう。

Could you say that again?(今のもう一度言ってもらえます?)

文章を繰り返し言って欲しい時のフレーズ。“that”の部分を「電話番号」や「名前」などと入れ替えば、具体的に必要な情報が訊きだせます。

Excuse me? (何ですって?)

相手の話に同意できない、または相手の話がぶっ飛び過ぎてて理解不能、というニュアンスがにじむ言い回し。使いどころには要注意です。

What? (何?)

こちらは日本語の「何?」と同じく、声のトーンやシチュエーションによっては若干喧嘩腰にもなり得る言葉。使うのは親しい間柄だけにとどめておいたほうが、面倒を回避できるかもしれません。

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教科書英語についてつらつらと書いてみましたが、いかがでしたか。

結論を言えば、「教科書英語は使えない」とばっさり切り捨てるのは大間違い。
第一、教科書は曲がりなりにもネイティブチェックが入るのですから、文法的に間違っているということは本来(・・・・まぁ、大抵の場合は・・・)ありえません。

教科書英語が不自然なのは、そもそも英文法以前にいろいろと舞台設定に無理があるから。
生の人間同士の会話と違い、教科書には行数や語彙の制約、また学習指導要領と言った大人の事情がいろいろと詰め込まれています。そのため「さっき出会ったばかりのティーネイジャー二人が、やたらビジネスライクな口調でミスブラウンの趣味について延々と語っている」という、およそ地球上では起こりえないシチュエーションが成立し、結果的に彼らの話す英語がやたらネイティブにはシュールに聞こえてしまうのでしょう。

みなさんも、「この英語は変だ!」と決めつける前に、どんなシチュエーションならそれが使えるのか、より適切な表現はどれなのか、を考えてみると良いかもしれませんね。ではでは。

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Mon

Mon

スコットランドの片田舎在住の”旅人”。現在はホテル勤務。
子供の頃読んだハリー・ポッターの影響で外国に強い関心を持ち始め、
数年間京都の観光業界で働きながら英語を学んだ後、2014年に渡英。
特にヨーロッパの歴史、食文化、音楽、言語に興味を持つ。
イギリス国内だけでなく、世界中を旅するのが趣味で、今までに訪問した国の数は20ヶ国以上。
ちなみに一番好きな国はポーランド。

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